A Journey To Surrey Quays

Half the truth and half the lie

 空気人形/是枝裕和



 正直いって、寂しいので話としては、あんまり好きではなかったけれど撮影監督のリー・ピンビンが映す東京/TOKYOの実景が素晴らしくて、「まだまだ東京でも映画が撮れる」と僕らに教えてくれる。台湾人で外国人だから、という理由もあるかもしれないけど、浮遊感のある不思議な東京/TOKYO。隅田川の水上バスシーンはとても良かった。撮影場所が地元と近いので、ちょっと嬉しいのですよ。『ノルウェイの森』の撮影も担当するみたいなので期待。


 内容的に、日本人女優が誰もやってくれないのだろうなと、映画に対するやる気のなさに一抹の寂しさと日本映画の停滞感を覚えつつも、この時期にペ・ドゥナがあれだけやってくれたのはありがたいよなあ。下手するとエロVシネマになるので、とても難しかったんじゃないのかな。