借りぐらしのアリエッティ/米林宏昌
わっしょいわっしょい夏だ夏だ! という事でタダ券があったので、みんな大好きジブリの新作、『借りぐらしのアリエッティ』を観てきました。脚本と企画は宮崎駿だというものの監督は米林宏昌さんで、どうなのかなーと少し不安だったけれど、とても良かったです。
いや、やっぱり今までのジブリ=宮崎駿色が強い物を期待すると絶対に違和感はあって、携帯電話が出てきたりとか、キャラクターの性格が「ジブリだったらこうは動かない」って拭いがたくあるのだよなあ。
ただ、猫が使者として登場したり小道具や世界観はすっかりジブリで、別れと出発という映画の世界ではウン千回も使われてきたベタなラストはまっすぐなだけに心を打つ。意外に感動してる自分がいた。
シンプルで地味だけど余韻が残る良作。『崖の上のポニョ』後、宮崎駿はどこに向かえばいいのかなと感じたモヤモヤは、夜から朝へ空の色が移り変わる中、ひとつ決意をしたアリエッティが走りさっていく背中を見てたらスッと解消されたのだった。
猫のブヨッとした質感にジブリを感じて。ひと安心。