A Journey To Surrey Quays

Half the truth and half the lie

越後湯沢にて

越後湯沢に仕事で来ているのだが、昨夜は不思議な事があった。

 

越後湯沢であてがわれた宿は昔はスキー客目当てのホテルだったらしいが、今は簡易な宿泊施設として使われている建物だった。今の時期はあまり利用されていないようで、宿泊客は自分だけのようである。

仕事を終えてホテルに戻ったのが、23時頃で食事をして風呂に入りテレビを見ながらゆっくりしていた。その時、ふと窓の外に目をやると窓のはるか遠くの方に光のようなものが見えるのに気がついた。

 

テレビを消して窓から真っ暗になった外の様子をうかがってみる。自分の部屋は3階で真下に川が流れていた。午前1時45分を時計の針はさしている。川の向こうには民家が何軒かあり、後ろには山の斜面が広がっている。ふと目を上にやると、山の上の方に1件の小さな民家が建っており光はそこから出ているようだった。

 

ペンライトというのだろうか? ライブなどで良く目にすることがある小さなライトで、ひねると電気がついたり消えたりするライトがあるが、民家から見える光は時々、ついては消え、またついては消えるを繰り返しているようだった。

 

"誰かにサインでも送ってるのかな……"とも思ったが、先に言ったように自分以外にこのホテルに泊まっている宿泊客の姿はないのだ。少し逡巡した後に、眠れないので、あそこの民家までいってみようかなと思いついた。コートを取り、部屋を出る。午前2時17分。