A Journey To Surrey Quays

Half the truth and half the lie

雨降りの朝は

昨夜は取引先の人と朝5時まで飲んでいたので頭が痛い。箱根にあるホテルにいる。しとしとと降る雨音を聞きながら昼食を食べている。今日は代休。

 

ホテルのビュッフェラウンジには金持ちそうな老人の姿が何人かいる。湯治にでも来ているのだろうか。まあ、こんな平日に普通の人がいるわけないかもしれないが。ゆっくりと食事をしながら考え事でもしているように思える。

 

雨音を聞いていると、ふと昔のことを思い出してしまう。たいてい過去のことを考えてしまう時はいろいろな物事がうまくいっていない時が多いが、今は単純に大きな仕事が終わり、心がほっとしているからだと思う。

 

どうやったら自分自身が満足して生活することが出来るか。最近はそればかり考えている気がする。仕事にも満足をしているし、この不況のご時世にこんなホテルに泊めてもらえるというのは恵まれているだろう。それでも、心のどこかに小さな穴が開き、空気が漏れているのが自分自身でもわかっている。20代の時ならセンチメンタルになり、弱音の1つでも吐くことが出来ただろうが、良い大人になりそんな事をするわけにもいかない。やるせない気持ちはあるが、ただ、今はじっと突風に吹き飛ばされないように体を前傾姿勢にして、ぐっと踏ん張るのみだ。

 

壁一面が窓になっている大きなラウンジから、遠くに山をみることが出来る。頂上は雲で覆われてしまっており、様子を窺いしる事はできない。時計を見ると、12時25分を指している。