A Journey To Surrey Quays

Half the truth and half the lie

椎名林檎

 NHKにて 「MUSICJAPANプレゼンツ 東京事変 スポーツ」を見る。


 2000年頃、椎名林檎が出てきた時には本当に凄いなあと、衝撃を受けたのだけれど、今の椎名林檎には確実に、あの頃あったものが無くなっているんだよな。別にクオリティが落ちたという訳でもなくて、あの頃はギリギリでやっていた危うさが漂ってるような印象を受けたけれど、今は微塵も無い。


 伝説の〜! とか、夭折して記念碑を打ちつけた! みたいな煽りに弱い聴き手は、たくさんいて、僕も正直に告白すれば、ロマンチックな幻想を抱いてる一人だった。


 今は、継続は力って本当にその通り! と思うのだけれど、物凄い乱暴に言えば、曲のクオリティが落ちようが、自己模倣を繰り返そうが、作り続けるというのは、それとは別に、それだけで評価されていいのじゃないのかな。だって傑作作り続けて、トップスピードで疾走した果てが首つったり、薬飲んだり、鬼籍に入る事だというのは悲しいしなあ。


 椎名林檎がそうだ、というわけでもないし発言を見る機会もほとんどないので全く知らないけれど、とても頭がいい人だから、彼女自身、自覚的に取捨選択した今があるのかな、と勝手に思ったりしている。


 昔、椎名林檎に感じた衝撃を受けることはないけれど、彼女の曲を触媒にした想い出もたくさんあるので今も新曲が聞けるというだけでとても幸せに思うのです。

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今日現在(いま)がどんな昨日よりも好調よ
呼吸が鼓動が大きく聴こえる
生きている内に
焼き付いてよ、一瞬の光で
またとないいのちを
使い切っていくから
私は今しか知らない

閃光少女/東京事変