A Journey To Surrey Quays

Half the truth and half the lie

 おくりびと/滝田洋二郎



 過不足ない話の進め方で、話が小さくまとまってる気もしたけれど、小道具、石文の使い方が上手く、見終わったら素直に感動していた。山崎努は、本当にまるで何年も納棺師の仕事をしてるような空気をまとっていて本当の役者。


 この話の良いところは、若者が変わった仕事場に意気揚々と飛び込むのではなくて、オーケストラで仕事をしていた本木雅弘演じる主人公が、仕事を辞めて故郷に戻り、新しい仕事に飛び込んでいくという、個人にとっての再出発の話と、全体のテーマが噛み合っていたのが良かったのじゃないだろうか。


 冒頭、吹雪の中を車が走ってくるシーン。話の時間軸をずらして、トップに持ってきたのが大成功だと思った。